はい、今回から
『独占時の余剰』ということで、
売り手独占の時の社会的望ましさを
余剰を使ってみていきます♪^ー^
まずいくつか復習しておくとですね、
図39−1
独占の時、
需要曲線・限界費用曲線・限界収入曲線はそれぞれ
上の図のような位置関係になり、
生産量はQという水準、
価格はPという水準になることがわかりましたね。
(わかってない人はここまでの講義を復習!)
で、ここでのポイントは
生産量の水準がどのように決まっているか?ということです。
上の図を見てわかるとおり、
生産量は
限界費用と需要曲線の交点 ではなく
限界費用と限界収入の交点 で決まっています!!!(重要)
さて、ではこのケースでの
消費者余剰を考えてみましょう。
消費者余剰とは
需要曲線の下側と価格の間の
実際に取引された量で見た面積
です。
図にすると
図42−1
↑この図の
水色の面積ということになりますね♪
次に
生産者余剰を考えてみます。
が!ここで大問題が!!!
完全競争市場であれば
生産者余剰=
供給曲線の上側と価格の間の実際に取引された量で見た面積
という定義が出来るのですが、
実は
「売り手独占」の時は
『供給曲線』というものが存在しません!
供給曲線の定義を復習しておくと、
供給曲線=
価格が○○であれば、××個生産(供給)したい
というものです。
つまり、
まず価格が○○と与えられて、
その後企業がその価格を見て「生産量をこうしたい」と思う、という順番です。
一方、
売り手独占のときの企業行動は
生産量を××にすれば、価格は○○に出来る、
というように
生産量を調整することで価格を決定できます。
これは完全競争市場とはまったく逆のパターンですね。^○^:
自分で価格が決められる以上、
価格が○○であれば、××個生産(供給)したい
という想定自体がムダですので、
独占企業には『供給曲線』というものが存在しません。
これだけの説明ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、
ともかく結論から言えば
「供給曲線と価格の間の面積」という方法では
独占時の生産者余剰は測れない、ということです。^〜^:
独占時の生産者余剰を測る場合、
まず
生産者余剰の定義をきちんと思い出す必要があります。
生産者余剰とは
「実際に得られる金額と費用との差額」のことです。
↑この定義に沿って考えるとですね、
限界費用曲線の上側と価格の間の実際に取引された量の面積がそのまま
独占時の生産者余剰になることがわかります。
限界費用というのは
生産者が一つ生産量を増やす時の追加費用、
価格というのは
生産量1個あたりで得られる金額ですから、
その差額を全て足し合わせたもの、
つまり
限界費用曲線の上側と価格の間の実際に取引された量の面積
が
独占時の生産者余剰と言えるわけです♪^ー^
図を使って見るのがいいのですが、
ここで図を入れると文章が長くなるので
続きは次回☆^○^
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