はい、今回から
〜独占の理論〜ということで
主に
「売り手独占」というモノを分析していきます♪^ー^
まず最初に言葉の意味を確認しておきましょう。
(売り手)独占[monopoly]というのは
「密接な代替財のない製品の唯一の販売者である企業のこと」
です。
(辞書的意味)
完全な独占というのはなかなかないですが、
独占に近い状況というのはわりと身近にあります。^_^:
例えば
パソコンの基本ソフトを考えてみてください。(OSのことですね)
7割以上のパソコンにWINDOWSが使われているでしょう?
確かに他にも基本ソフトはありますが、
ほぼWINDOWSの一人勝ちの状況です。^〜^
他にも
(これを独占といっていいのか微妙ですが)
「イチローの野球センスから得られる素晴らしいプレーを見るためのチケット販売」
は独占といえるかもしれません。
どういうことかというと、
イチローの素晴らしいプレーは、そう簡単には
他の選手にはマネ出来ず、
イチローのみが
唯一そのプレーを見せてお金を稼げる主体だからです。
↑ある意味
「密接な代替財のない製品の唯一の販売者である企業」
といえそうですね。
(ちょっと強引な解釈ですがね ^〜^:)
さて、ではこの
「独占」という状況は
今までのミクロ経済学の分析とどのように違うのでしょうか? ̄〜 ̄
ミクロ経済学の間でやってきた分析は、基本的に
完全競争市場を想定してきました。
(復習)
完全競争市場というのは
「
買い手も売り手も多数いて、
仮に一人の売り手や買い手が取引量を増やしたり減らしたりしようとしても、
商品の価格に変化を及ぼすほどの影響力は無い状態」
だと思ってください。・・・う〜ん、この言い方だとちょっとわかりにくいかなぁ。。。T_T
例えば
Aさんがパンを10個作っています。
Bさんがパンを11個作っています。
Cさんがパンを9個作っています。
・
・
・
Zさんがパンを12個作っています。
と言う風に、
26個の企業が一企業あたり約10個のパンを作っていたとしましょう。
つまり、市場全体では約260個のパンが供給されています。
ここで、
Aさんだけが 「よっしゃ、今日は
パンをいつもの2倍の20個作ろう!」
と意気込んだとしても、
市場全体ではパンの供給量が約270個になるだけですよね?
供給増加率で言えば4%ほどしか増えていませんね。^_^;
で、
もっと多数のパン供給者がいるような世界では
たった一人の供給者がたとえパンを増産しても
市場に与える影響など微々たるものになると考えられます。
(つまり、均衡価格を変化させるほどの力を持ってないということですね。^_^)
このような
完全競争の世界では
一つの企業が市場価格を動かすことなど出来そうもありませんね。^○^
しかし!
独占の状態では話は別です!`皿´
詳しい話は次回以降するとして、今回は直感で考えてみましょう。
例えば、
パンを作る主体がAさんだけ(独占状態)で、
供給量が一日300個だとしましょう。
ここでAさんか
「今日はいつもの二倍くらい作ってみようかな〜」
と考えたとしたら、
供給量が一気に600個(つまり二倍)に増えてしまいます!
ということは、今までと同じ価格をつけていたとしたら
ほぼ間違いなく売れ残り(超過供給)状態になりますね。^_^:
となると、とりあえず
全部売り切るとしたら、価格を下げることになります。
つまり、
Aさんが供給量を変化させたことで(市場)価格まで変化してしまったことになりますね。
↑これが完全競争市場とは違うところですね。^_^
今回の例とは逆に
独占企業が意図的に供給量を下げれば
市場価格は上がって、(取引量が減ったとしても)
完全競争市場とは違い、
利潤が上がる可能性があります。
このように、独占という状態は
今まで想定していたミクロ経済学の状況とは微妙に違った
独特の行動パターンが出来上がります。^_^:
で、その行動パターンは
基本的に社会全体にとってマイナスになってしまうことが多いです。。。T_T
次回以降詳しく考えていくことにしましょう☆^▽^
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