はい、今回は前回の続きで、
「パレート最適点ではなぜ無差別曲線が接するのか?」
というものを見ていきます♪^ー^
このことを証明するにはいくつかの方法があるので、
できるだけ今までの知識が使える方法で2つだけ見ていきましょう♪^0^
まず、無差別曲線が接している状況とは
図23−1
↑この図で言うと
紫の点U のような状況です。
ちょっと言い換えると
「2人の無差別曲線が背中合わせに接している状況」です。
なぜこの状況だとパレート最適だといえるのでしょうか???
[説明の仕方 その1]
「交換可能領域がもはや無い状態だから」
※『交換可能領域』を忘れた人は、講義15〜21あたりを参照にしてくださいな♪
交換可能領域とは、
「ある地点を基準にして、その地点よりも
(2人とも、もしくは片方が今までと同じでもう片方の)効用が高まる領域を示したもの」
なので、もし交換可能領域が無い状態であれば
もしそこからどちらかの効用を高めようとすれば、
当然もう片方の効用が落ちてしまいます。。。T_T
つまり、そこは
パレート最適な点になっているということです♪^○^
図で見ると
図21−1
↑こういうような状態です。
確かに「お互いの無差別曲線が接する」ような点では
交換可能領域はもう残ってないことがわかりますね。^_^
[説明の仕方 その2]
「無差別曲線が接するときは、限界代替率が等しいから」
※『限界代替率』を忘れた人は、講義12〜14を見てくださいな♪
なお、こっちの説明はさっきの説明よりも若干難しいので、わからなくなったら読み飛ばしてくださいな。^_^:
少し数学的になりますが、
線と線が接するときというのは
「傾きが等しい」ということです。
限界代替率の絶対値=傾き なので、傾きが等しいということは
「
Aさんは、
魚1匹手放すなら○○キロのきのこを手に入れないと気がすまない」
「
Bさんは、
魚一匹手に入るなら○○キロのきのこを手放しても大丈夫」
の
○○キロの部分が等しいことになりますね。
※限界代替率=横軸のものを1単位手放す代わりに、縦軸のものを何単位手に入れないと効用が一定にならないか。
逆に横軸のものを1単位手に入れたら、縦軸のものを何単位手放してもよいか、と考えても良い。
もし限界代替率が等しくないような点ならどうでしょうか?
Aさん・・・魚一匹失うならきのこ2キロ欲しい (限界代替率2)
Bさん・・・魚一匹もらうならきのこ4キロ手放しても良い (限界代替率4)
↑このような状況では
Aさんが魚一匹渡す、Bさんがきのこ2〜4キロの間で何キロか渡す
という交換をなすことで、お互い効用が上がることになります。
(各自確認)
つまり
「限界代替率が一致してないような状況だと、(適切な交換比率ならば)お互い効用が上がる余地がある」
といえますね。^〜^
ということは、
無差別曲線が接する ⇒ 傾きが等しい ⇒
限界代替率が等しい ⇒ もはや自由な意思で交換しても利益が得られない状態
ということになります。
こういう状況だと、もし強制や強奪が無い世界ならば
どちらかの効用を下げること無しには、もう片方の効用が上がることはありません。
つまり
パレート最適な状態ということになります♪^ー^
さてさて、とりあえず二つの方法で
「パレート最適ならば、2人の無差別曲線が接する」ということを見てきましたが、
次回はこれに関連して『契約曲線』というものを見ていきましょう☆^○^
BACK CONTENTS NEXT