講義24. パレート最適B

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はい、今回は前回の続きで、

「パレート最適点ではなぜ無差別曲線が接するのか?」

というものを見ていきます♪^ー^

このことを証明するにはいくつかの方法があるので、

できるだけ今までの知識が使える方法で2つだけ見ていきましょう♪^0^


まず、無差別曲線が接している状況とは

図23−1

↑この図で言うと 紫の点U のような状況です。

ちょっと言い換えると

「2人の無差別曲線が背中合わせに接している状況」です。

なぜこの状況だとパレート最適だといえるのでしょうか???


[説明の仕方 その1]
「交換可能領域がもはや無い状態だから」

※『交換可能領域』を忘れた人は、講義15〜21あたりを参照にしてくださいな♪

交換可能領域とは、

「ある地点を基準にして、その地点よりも

(2人とも、もしくは片方が今までと同じでもう片方の)効用が高まる領域を示したもの」


なので、もし交換可能領域が無い状態であれば

もしそこからどちらかの効用を高めようとすれば、

当然もう片方の効用が落ちてしまいます
。。。T_T

つまり、そこはパレート最適な点になっているということです♪^○^

図で見ると

図21−1

↑こういうような状態です。

確かに「お互いの無差別曲線が接する」ような点では

交換可能領域はもう残ってないことがわかりますね。^_^


[説明の仕方 その2]
「無差別曲線が接するときは、限界代替率が等しいから」

※『限界代替率』を忘れた人は、講義12〜14を見てくださいな♪
なお、こっちの説明はさっきの説明よりも若干難しいので、わからなくなったら読み飛ばしてくださいな。^_^:

少し数学的になりますが、

線と線が接するときというのは「傾きが等しい」ということです。

限界代替率の絶対値=傾き なので、傾きが等しいということは

Aさんは、魚1匹手放すなら○○キロのきのこを手に入れないと気がすまない
Bさんは、魚一匹手に入るなら○○キロのきのこを手放しても大丈夫

○○キロの部分が等しいことになりますね。

※限界代替率=横軸のものを1単位手放す代わりに、縦軸のものを何単位手に入れないと効用が一定にならないか。
逆に横軸のものを1単位手に入れたら、縦軸のものを何単位手放してもよいか、と考えても良い。


もし限界代替率が等しくないような点ならどうでしょうか?

Aさん・・・魚一匹失うならきのこ2キロ欲しい (限界代替率2)
Bさん・・・魚一匹もらうならきのこ4キロ手放しても良い (限界代替率4)

↑このような状況では

Aさんが魚一匹渡す、Bさんがきのこ2〜4キロの間で何キロか渡す

という交換をなすことで、お互い効用が上がることになります。(各自確認)

つまり

限界代替率が一致してないような状況だと、(適切な交換比率ならば)お互い効用が上がる余地がある

といえますね。^〜^

ということは、

無差別曲線が接する ⇒ 傾きが等しい ⇒ 

限界代替率が等しい ⇒ もはや自由な意思で交換しても利益が得られない状態

ということになります。

こういう状況だと、もし強制や強奪が無い世界ならば

どちらかの効用を下げること無しには、もう片方の効用が上がることはありません。

つまりパレート最適な状態ということになります♪^ー^


さてさて、とりあえず二つの方法で

「パレート最適ならば、2人の無差別曲線が接する」ということを見てきましたが、

次回はこれに関連して『契約曲線』というものを見ていきましょう☆^○^


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