講義21. ボックスダイアグラムF

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はい、今回は

「似た者同士の交換」というものを見ていきます♪^ー^


とりあえずAさんもBさんも限界効用

一つ目の魚・・・10
二つ目の魚・・・6
三つ目の魚・・・3
四つ目の魚・・・1

一キロ目のきのこ・・・10
二キロ目のきのこ・・・6
三キロ目のきのこ・・・3
四キロ目のきのこ・・・1

だとしますね。

まずこの時点で「嗜好(好き嫌い)」が似ているということになります♪^○^
(↑効用の感じ方が同じですからね)

で、さらに今回は

AさんもBさんも初期保有量

魚2匹きのこ2匹

だとします。

つまり「すでに持っているもの」が似ているということになります♪^▽^


↑この条件だと

社会(2人の合計)の財の量

魚・・・2+2=4匹
きのこ・・・2+2=4キロ


なので、今までの講義と同じ構造のエッジワースの箱が使えそうです。^_^

さて、実際にエッジワースの箱と、お互いの無差別曲線を描いてみると

図21−1

↑こんな感じになりました♪

とりあえずAさんBさんも 魚2匹きのこ2キロ となる赤い点が初期保有量の点で、

その点を通る 青い線がAさん無差別曲線緑の線がBさんの無差別曲線です♪

で、この図が今までと違うところは

交換可能領域が全然無い

ということです!

交換可能領域というのは『お互いの効用が上がる(もしくは片方が下がらず片方が上がる)

という領域のことでしたね。(覚えてない人は過去20回分の講義を復習!)

もうちょっと違う言い方をすると

Aさんの無差別曲線よりも右上
Bさんの無差別曲線よりも左下


という二つの条件を満たす領域です。

今回の図では、お互いの無差別曲線が背中合わせで接しているので、

その条件を満たすような領域はありませんね。^〜^:
(例:今より右上の領域は、Aさんにとっては効用が上がりますが、Bさんにとっては効用が下がります


今回の話で何が言いたいかというと、

似た者同士(嗜好も初期保有量も同じ)だと交換は起こらない

ということです。

まあ世の中そんなものですね、

それぞれ嗜好が違うから、より自分の嗜好に合うような取引をするものですし、

それぞれ持っているモノが違うから、より満足度が高まるようにモノを取引するわけです。

これが出発の時点で画一的な嗜好と初期保有量だったら

交換する必要もないし、交換したところでお互いの満足度は上がりません

※もし、強奪とか強制があれば「片方の」満足度は上がるかもしれませんが、
「もう片方」は満足度が必ず下がります)



次回は「パレート最適」というものについて考えていきます☆^○^


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