T. いまAさん、Bさんがいるとする。
Aさんは牛肉1kgを作るのに10時間、ジャガイモ1kgを作るのに10時間かかり、
Bさんは牛肉1kgを作るのに5時間、ジャガイモ1kgを作るのに15時間かかるとする。
ここで
(1)Aさんの牛肉1kgを作ることの機会費用を、ジャガイモの量で求めよ。
(2)Aさんのジャガイモ1kgを作ることの機会費用を、牛肉の量で求めよ。
(3)Bさんの牛肉1kgを作ることの機会費用を、ジャガイモの量で求めよ。
(4)Bさんのジャガイモ1kgを作ることの機会費用を、牛肉の量で求めよ。
(5)Aさんは牛肉とジャガイモのどちらに比較優位を持っているか答えよ。
(6)Bさんはジャガイモと牛肉のどちらに比較優位を持っているか答えよ。
[解答]
(1) Aさんは牛肉を1kg作ろうとすると10時間かかる。
もしその10時間をジャガイモ作りに向けていたら、ジャガイモは1kg作れていたはず。
なのでAさんの牛肉を作ることの機会費用は「
ジャガイモ1kg」といえる。
(2) Aさんはジャガイモ1kgを作ろうとすると10時間かかる。
もしその10時間を牛肉作りに向けていたら、牛肉は1kg作れていたはず。
なのでAさんのジャガイモを作ることの機会費用は「
牛肉1kg」といえる。
(3) Bさんは牛肉1kgを作ろうとすると5時間かかる。
もしその5時間をジャガイモ作りに向けていたら、ジャガイモは1/3kg(0.333・・・kg)作れていたはず。
なのでBさんの牛肉を作ることの機会費用は
「ジャガイモ1/3kg(0.333・・・kg)」といえる。
(4) Bさんはジャガイモ1kgを作るとすると15時間かかる。
もしその15時間を牛肉作りに向けていたら、牛肉は3kg作れていたはず。
なのでBさんのジャガイモを作ることの機会費用は「
牛肉3kg」といえる。
(5)(6) 相手との機会費用の大小関係を見ればよい。
Aさんの牛肉1kgを作ることの機会費用はジャガイモ1kg
Bさんの牛肉1kgを作ることの機会費用はジャガイモ1/3kg、
よって、
牛肉に関してはBさんに比較優位があるといえる。
一方、
Aさんのジャガイモ1kgを作ることの機会費用は牛肉1kg、
Bさんのジャガイモ1kgを作ることの機会費用は牛肉3kg、
よって
ジャガイモに関してはAさんに比較優位があるといえる。
※機会費用が小さいほど優位、ということに気をつけること。
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