補論4. 余剰分析の注意


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消費者余剰生産者余剰を足したものを

総余剰といいます。

そして、均衡価格以外の価格の場合

総余剰が減少する
、ということはもうすでにわかりましたね。


しかし、ここで注意しておかなければならないことがあります。

そもそも「消費者余剰と生産者余剰を足したものの増減に

どれだけ意味があるのか?」
ということです。

下の図をよく見てみましょう。

均衡価格の時


価格が規制されている時


たしかに、生産者余剰は減っています

それは確実です。

しかし、消費者余剰の面積は増えているようにも見えます

ということは、

総余剰は減少
生産者余剰も減少
消費者余剰は増加

ということですね。

ということは、もし世の中が『消費者優遇』のような世界観で動くなら

価格規制があったほうが良い、という判断になるのかもしれませんね。


そもそも「総余剰」の構成は

(消費者余剰)(生産者余剰)

であり、

[支払い許容量−実際の価格][実際の価格−費用]

というおたがい違うものを足そうとしているわけです。

だから、

全体として大きくなったとしても、

それは両方が増えた、というわけではなく

どちらかが得をしてどちらかが損をした気分になることも当然あります。


『総余剰が大きいほうがいい』と考えることで

分析が簡単になり、分析者の主観と切り離した判断ができるようになりますが、

そこには「消費者余剰と生産者余剰」は同質という

暗黙の了解みたいなものがあるとおぼえておきましょう。


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