第三十一回 現在消費か未来消費か@

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はい、今回はミクロ経済学的な手法を使って

個人の人生設計について考えてみましょう♪


日本では、大半の人間はサラリーマンとして人生を過ごし、

老後は年金やら貯金やら、蓄えで過ごすというのがまだ一般的ですね。^_^:

で、もう少し詳しく見てみると、


働いている期間 ⇒ 給料をもらうそのうちいくらか貯金する残りを消費にまわす

引退後 ⇒ 貯金や年金で生活する


↑こんな感じですかね。^_^

ちょっと話を簡単にするために、

人間の一生は「働いている期間」「引退後」というニ期間しかないとしましょう。

で、「働いている期間」でもらえる給料は合計1億円

さらに、貯金しても利子はつかず、年金も無い世の中だとします。(これでかなり単純化できました)

この場合、例えば

「働いている期間」に1億円全部使ってしまうと、当然「引退後」は手元に1円も残りませんね。^_^:


さて、ではこの条件で効用(満足度)を最大化するにはどういう行動をすればよいのでしょう???

ここでミクロ経済学の間でやった 講義22〜講義40 を思い出してください。

「消費者の行動」とか「最適消費計画」がキーワードです♪

それらの講義の中で、まず

@リンゴとみかんしかない世界を考えて、

Aその次に無差別曲線と予算制約線というものを見て、

Bそれらを組み合わせることで、効用を最大化る、という手順をお勉強しました♪^▽^

今回はそういう手法を使って人生設計を考えてみる、というお話です。

といっても、今のままではわけがわからないと思うので、

もっと簡単なお話をして、次回から図を使って説明します。^_^


とりあえず世の中の人は、

たいてい自分のもらった月給をその月で全て使いきることはありませんね。

普通はいくらか貯蓄(貯金)しておくものです。^_^

「もしかしたら将来ケガ・病気などで月給が得られなくなるかもしれないから」

というような要因が主なものでしょう。

人間というのは 健康であろうが、けが人であろうが、若かろうが、年寄りだろうが、

みんな少なくとも食べ物を食べないと生活できませんよね?

だから、例えばケガで月給が得られなくなったからといって

「じゃあ今月は何も食べずに生活するか〜♪」というわけにはいきません
ね。T_T


↑この話、「働いている期間」「引退後」というニ期間しかないという条件の中でも

似たような状況になっていることがわかりますかね???

引退後は月給が得られない ⇒ にもかかわらず、食べ物(お金)は必要。

だから!「働いている期間に得た収入を全て働いている期間に使い切るのは不可能ですね。^_^:

そうしないと、引退後に餓死してしまいますから。^▽^:

かといって、「働いている期間に得た収入を全て貯金しておくのも不可能です。

働いている時は働いているときで食べ物(お金)が必要ですから。^〜^:


では、働いている期間にいくら使って引退後のためにいくら残せばいいのでしょう???

ここからミクロ経済学らしく、「個人の嗜好(好き嫌い)」という要素が入ってきます♪^ー^

例えば、「老後に楽をすることが一番の幸せだ」と感じる人は、

当然「働いているうちは2000万円だけ使って、8000万円は老後に残そう」というように

老後の方を重視した消費計画になりますし、

「今を楽しまずに何が幸せだ」と感じる人は

当然「働いているうちに7000万円くらい使って、老後は3000万ほどでいいや」というような

労働期間を重視した消費計画になりますね。^_^

まあ、大体の人は半々にするのではないでしょうかね。

だって、今だけ9900万円使って、引退後に100万円使うよりも、

今5000万円使い、引退後も5000万円使うほうが全体的に良さそうな感じがしますから。^_^:

もう少し経済学的に言うと、

限界効用が逓減するとすれば、

今だけたくさんお金を使ってもたいした効用にはならないんですね。^_^


と、ここまでの話、

「働いている期間」と「引退後」のどちらにお金をかけるか?

一生で得られる収入は1億円

個人の嗜好はまちまち+一方だけ多くしても大して幸せじゃなさそう

という3つの要素に集約できそうな感じです。^_^

おやおや、よく考えてみるとこの3つはそれぞれ

「リンゴ」「みかん」

予算制約線

無差別曲線

に対応してそうな感じがしませんか???^▽^


それらがわかれば、あとは図を書けば最適な消費量がわかります、が

それは次回にまわしましょう☆^▽^


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