はい、今回はミクロ経済学とは少し違うのですが、
メディアや政府にだまされない頭を作る簡単な訓練をしてみましょうか。^〜^
『 世の中のほとんどの財は、その他の条件を一定とすれば
価格が上がれば供給が増える、
価格が下がれば供給が減る
価格が上がれば需要が減る、
価格が下がれば需要が増える
という傾向があります。
これを図にすると
図24−1
こんな感じになります。^_^
そして
この需要曲線と供給曲線が交わるポイントで
その財の価格と
取引量が決まります。』
はい、これはもうミクロ経済学の定番の説明ですね♪^ー^
さて、ここから少しテクニカルなお話をしていきますね。
今(2002年9月)日本経済は
デフレだといわれています。
「デフレ」というのは
一般物価水準が持続的に下落すること
とされていますが、とりあえず議論を簡単にするために
『物価(モノの値段)が下がること』
と簡略化して考えていきますね。^_^
で、このデフレのことを、ひと昔前の日銀だか日本政府だか忘れましたが
「今日本で起きているのは
良いデフレである」といっていました。^〜^:
この
良いデフレというのは
供給サイドの条件が今までより良くなっておこる物価下落
のことを言いたかったようです。
確かに、供給サイドの条件がよくなると物価は下がる傾向にあります。
というのは、図にすると
図24−2
こんな感じになります。^▽^
供給サイドの条件がよくなる=同じ価格でも今までより供給を増やせる
ですから、
供給曲線が右にシフトします。
その結果、確かに価格は
Pから
P’に下落しています。^_^
ではこの「良いデフレ論」が正しいのか、というと
残念ながらそういうわけではないです。T_T
というのは、
もしこれが正しいなら、
取引量は増加してないといけません。
言い換えれば
経済の規模自体は拡大しているはずです。^_^
しかし、
実際は日本の経済というのは縮小していっています
。
取引量が今までよりも減少している、といってもいいです。
ということは、むしろ日本のデフレは
図24−3
というように、
需要曲線が左にシフトした結果起こったもの
と考えたほうが自然ですね。^_^:
これは、今までより
消費者が「何かが原因で消費の意欲が減っている」
ということをあらわしています。^▽^
この場合、価格は
Pから
P’’に下がり、
さらに
取引量も減少していることがわかります。^〜^
と、ここまでのお話で何が言いたかったかというと
『結果から過程(そうなった理由)
を見るとき、
ちゃんと見ないとだまされるよ』
ということです。
今回のお話で言えば、
「物価が下落」ということだけに気をとられて
「取引量も減少」という結果(事実)を見逃すと
そこまでに至る経過も
『良いデフレ論』で片付けられてしまいます。
※もし「良いデフレ論」が正しいとするならば政府が日本経済にあれこれ
手を加える必要が無いので、政府としては楽なのです。
その分国民側にツケが回ってきますがね。^_^:
今回は非常〜〜〜〜にお話を単純化しているので
「原因は需要サイドが供給サイドか」、というふうに2分化できましたが、
現実世界ではもっといろんな要素が複雑にからむことが多いです。^_^:
そういいう時にお偉いさん・マスメディアが
『○○は××が原因である』
というふうに、都合の良いことを言うと人間は簡単に信じてしまいやすいですが、
原因(過程)は自分で考えるようにしとかないと
いつか痛い目にあうかもしれませんよ。^_^:
そうなったときに、お偉いさんやメディアに文句を言っても遅いので。^▽^:
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