はい、今回は前回の続きで
「くり返し寡占ゲーム」の結果がどうなるかを見ていこうと思います♪^ー^
とりあえず少しおさらい!
[寡占ゲーム]
図119−1
↑このような利得行列で表されるゲームで、
一回限りのゲームだと
図119−2
↑この用に、お互いが
支配戦略である
「10億g販売」を選び、
(4,4) つまり
両方利潤が4億円という結果になる、ということがわかりました。
さて、では今回はこれを
「無限くり返し」で行うことにして、
なおかつ
A企業が
おうむ返し戦略を行うことにしてみましょうか。^_^
『おうむ返し戦略』というのは
相手が前期行った戦略を、今期自分がそのまま仕返す
という戦略ですよ♪^▽^
(単純)
で、まず1期目に
(A企業=5億g販売、B企業=10億g販売)だったとします。
この場合、図からもわかるように
利得は
(A企業=3億、B企業=6億) です。
とりあえず
B企業は6億円も利潤があってウハウハですなぁ♪^Д^
↓
(そして第2期へ)
↓
しかし、第2期になると、A企業はおうむ返し戦略を行うので、
B企業が今期も変わらず10億g販売のままだとして
(
A企業=10億g販売、B企業=10億g販売)となり、
利得は
(A企業=4億、B企業=4億) になります。
B企業の利潤が4億円に下がってしまいましたね。。。T_T
↓
・
・
・
↓
そして、そのうち
B企業も
「相手は、前期自分がやった戦略をマネてくるようだ」
ということに気づくでしょう。^〜^:
そうなると、B企業も
『目先の利潤にとらわれて「10億g販売」を選ぶよりも、
「5億g販売」を選び続けておいたほうが、
長期的に5億円の利潤を安定して得られるな』
ということがわかるようになるでしょうね。^_^:
※
もし、10億g販売を続けていたら、
長期的にずっと4億円しか得られないことになりますからね。^_^:
※ランダムに5億gと10億gを繰り返したりしても、
その時は6億円得られて良いけど、次からまた利潤が減りますからね。
しかも、自分が5億gに戻す際には、自分の利潤が3億に激減〜。。。^〜^:
おうむ返し戦略を行うことで、
上手い具合に
パレート最適な状態になりました、というお話です♪^▽^
※パレート最適・・・相手の状態を悪くすることなしには自分の状態を改善できない状態。
ミクロ経済学的に(一般の感覚でも)最高の状態といえる。
この話、なぜ世の中で
『カルテル』が結ばれるか、という話に通じるものがありますね。
カルテルというのは、
企業同士が話し合って価格とか生産量の協定を結ぶことです。
今回の話では直接話し合いはしてないのですが、
もし話し合いをして良いという条件だとしても
「お互いが5億gずつ販売しましょう、
裏切ったら(10億g販売したら)時期に報復します」
(↑おうむ返し戦略)
という協定を結んだのと一緒のことですからね。^_^:
現実世界でも、わざと生産量を抑えて大きな利潤を得ようとするカルテルは起こりやすいものです。
ただ、今回の話は
消費者の立場が完全に抜けてますね。^〜^
カルテル(寡占)があると、
おうむ返し戦略によって
2企業はどちらも大きな利潤を得られますが、
消費者は「生産量が抑えられる結果、価格が高くなる」という状態に直面します。
そういう弊害をなくすためにカルテルとか寡占(さらに独占なども)を
規制する法律がつくられるのですね。^_^
まぁ、今回の寡占ゲームでは、とりあえず話し合いで生産量を抑えたわけではなく
お互いが利己心に基づいて
自由に(←話し合いではなく、ということね)
販売量を『5億g販売』と決めたわけですから、
別に法律に違反してるわけじゃないんでしょうけどね。^▽^:
さて、とりあえず今回で
〜ゲーム理論〜というセクションは終わりで、
次回からは
〜まとめ〜ということで、
今までの講義全般を簡単にまとめていこうと思います☆^○^
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