はい、今回は前回の続きで、
囚人のジレンマ型のゲームの結果がどうなるか、ということを見ていきます。^_^
今回は短いのでささっと読んでしまいましょう♪^○^
最初に少しだけ復習しておきましょうか。
図114−1
↑囚人のジレンマの
利得行列はこんな感じで、
Aの立場で考えると、
Bが自白しようと黙秘しようと、それにかかわらず
Aとしては『自白』していれば得ということがわかりましたね。
さて、では
Bの立場ではどうでしょうか?
Bにとって一緒ですね、
仮に
Aが黙秘するならば、
Bも黙秘すると、
Bの懲役は2年、
Bが自白すると、
Bの懲役は1年ですので
当然Bは
「Aが黙秘するなら自分は自白する」でしょうし、
仮に
Aが自白するならば、
Bが黙秘すると、
Bの懲役は15年、
Bも自白すると、
Bの懲役は10年ですので、
当然Bは
「Aが自白するなら自分も自白する」でしょう。
つまり、
Bの支配戦略は、Aと同じく
「自白」ということになりますね☆^_^
※「支配」の意味がわからない人は前回の講義を復習!
さて、AもBも
「相手がどちらの戦略を選ぼうと、自白を選んだほうが得」
と思っているようですが、実際にそうすると
ゲームの結果はどうなるでしょうか?
図116−1
はい、お互いが利己的に動いた結果
A=自白 B=自白 という戦略の組み合わせから得られる利得である
(10,10)
つまり、
AもBも懲役10年、というのがゲームの結果(利得)になりますね♪^−^
しかし!図をよく見てみると、
A=黙秘 B=黙秘 という戦略を選んでいれば
お互い懲役が2年ずつで済んでたはずですよね?
にもかかわらず、
お互いが利己的に動いた結果、
なぜかそれより悪い状況(お互い懲役10年)になってしまいました。。。T_T
これはミクロ経済学を学ぶ上でちょっと驚きなのですよ。^_^:
※ここから少し難しい話になりますので、嫌な人は今回はここで終わってくださいな☆
本来、お互いが利己的に行動していれば、ミクロ経済学的には
パレート最適(=誰かの状況を悪くしないと、自分の状況が良くならない状態)
になるはずです。
※私のHPでは「純粋交換経済」という分野をやってないので、ちゃんと説明してませんが、
とりあえずそのように習うものだと思ってください。^_^:
(その分野をやりだすと、あと講義を15回ほど追加しないといけないので・・・。)
しかし今回の話では、お互いが利己的に行動したにもかかわらず
相手の状況を悪くすることなしに、自分の状況を改善できる状態
※(お互い懲役10年 ⇒ お互い懲役2年) ←相手を悪くせず自分が良い状態になりますね
になってしまいました。T_T
ま、そうなったには理由があるのですが、とりあえず今回は
「みんなが利己的な行動をとると、かえって悪い状態になることもたまにはある」
ということを覚えておいてくださいな。^_^
次回は囚人のジレンマ型のゲームを
他のストーリーで考えてみましょう♪^○^
BACK CONTENTS NEXT