はい、今回は
「環境の値段」ということで、
近年発展のめざましい
環境経済学に関するお話を
ほんの少しだけ紹介します♪^ー^
1992年にはリオデジャネイロで地球サミットが、
2002年にはヨハネスブルグサミットが、
2003年には日本で世界水フォーラムが開かれるなどなど、
近年になって自然環境に関する国際会議や国際条約なども
かなり増えてきたと感じます。^_^
で、多分だいたいの人間は
「(自然)環境は大切だ」
という意見には合意していますよね?
でも、ただそれだけ言っていても
「なぜ地球環境の悪化は進む一方なのか?」
という問いかけには全く答えられていませんね。。。T_T
そもそも、
倫理観や
科学観だけで環境について語ると、
どうしても
根拠が希薄な押し付けがましい意見になったり、
人間や社会に対する温かい心を失った意見になりがちです。
というわけで、
それなりに
「冷静な頭脳」も
「温かい心」も兼ね備えていそうな
経済学の観点で環境を見ていきます♪^ー^
※別に「経済学が万能だ」とか「経済学は最高だ」といっているわけではないですよ〜。^_^:
経済学的な見方を強調したいがための誇張表現だと大目に見てくだせぇ♪
あまり小難しい理論を展開しても、はっきり言って面白くもなんともないので、
ヘドニック法という簡単な手法だけを見ていきます。^▽^
たとえば今ここに
@駅が近くて A近くに森が多くて Bスーパーが近くて C駐車場が広い
という条件を満たす家があるとします。
とりあえず@〜Cがこの家の際立った特徴だとして、
この家の値段は3000万円ほどだとしましょうか。^〜^
で、
似たような家を探し歩いてみたところ、
@駅が近くて Bスーパーが近くて C駐車場が広い という三つの条件は一緒だけど
A近くには森なんか無い という家があったとしましょう。
さっきの家とは
『森が無い』という点を除いてほぼ一緒です。
で、
この家は値段が2500万円だとします。^ー^
ここからがポイント!!!
最初の家も二番目の家も、
「森があるか無いか」を除くと条件は同じです。
にもかかわらず、
家の値段に 3000万円−2500万円 =
500万円の差が出来ています!
森があるか無いかで値段に差が出るということは、
その500万円というのは『森があることの価値』と見なしてもよい
のではないでしょうか。^_^
(環境の値段と見てもいいでしょう。)
ヘドニック法というのはそういう考え方です。
※本当は「家の値段」よりも『地価』のほうが望ましいのですが、まあ初心者向け講義ですから。^_^:
で、これを用いると、
「環境破壊によってどれほどの価値が失われるか?」
というのもある程度わかります。
たとえば、さっきの例であれば
『森を破壊』すれば、
500万円分の価値が失われたことになりますね。
もし
企業や
住民が森を破壊して生産活動を行ったことで
500万円以上の利益を得られるならば、
当然
『森を破壊』してもかまわないと思ってしまうでしょう。^〜^
で、企業や住民がここで本当に
森を破壊しないと思うようになるには
『森を破壊しても500万円以上の利益は得られないようになる』か
『森には1億円くらいの価値があると企業や住民が思うようになる』しかないですね。^_^:
その方法が消費者運動なのか教育なのか、そういうところは今回は問いませんが、
大事なのは
『根拠の無い強制』にしないことです。
根拠の無い強制というのは、強制する主体が弱くなれば無効になりますし、
なぜそうしなければならないのかが不明確で意欲も減退します。。。
とりあえず環境経済学のほんの一部の考え方だけ紹介しましたが、
これで少しでも環境や環境経済学に興味を持っていただければ幸いです♪^ー^
次回は『余剰』という経済学専門用語についてお勉強しましょう☆^○^
BACK CONTENTS NEXT