はい、今回は
労働供給ということで、
他の財には無い労働力の供給曲線の特徴を見ていきます♪^ー^
ちょっと復習しておくとですね、
財の供給曲線は普通
図13−1
↑このように
右上がりになるものです。
価格が高ければ供給量を増やしたい、
価格が低ければ供給量を減らしたい、
少なくとも理論上はそういう風に企業は考えます。
(詳しい供給曲線の導き方は中級以上の経済学で習ってくださいな♪)
さて、今度は
労働供給について考えてみます。
労働力の供給、というのは
「誰かに雇われる」という意味だと考えてください。
たとえばですね
AさんはB会社で1ヶ月働いて25万円の賃金を得た
というような場合、
Aさんが 25万円という価格で 1ヶ月間という量だけ労働力を供給した
ととらえることにしましょう。
こう考えることで
縦軸に価格(=賃金)、横軸に供給量(=労働時間・日数)
という数字がとれ、財の供給曲線のように扱えますね。^○^
ここで
Aさんの思考パターンを考えてみます。
まずAさんの幸せ感は
「何かを消費すること(いい服を買う・金をかけて遊ぶなど)」と
「余暇を楽しむ(休む・お金をかけず遊ぶなど)」の
2つの行動から得られる、という風に分類しておきましょう。
消費にはお金がかかる、余暇にはお金がかからない という違いはありますが、
どちらも人間の幸せ感は増しそうな感じです。^_^:
で、労働そのものは幸せにつながるものではなく、
あくまで
働くのはお金を得て「消費」をしたいから、という感覚で見ていきましょう♪
[賃金がべらぼうに安いとき]
賃金が安い=
働く時間や日数を増やしても、
それほどお金が得られないということになりますね。^_^
働けば働くほど余暇に費やす時間が減ってしまう、
しかも
働いたところで賃金はほとんど得られない、、、
こういう状況であれば
(最低限食べていくだけのお金はすでに貯金してあるとすると)
普通は
「ほとんど働かず、余暇のほうを楽しむ」
という行動、つまり
『労働供給は少ない』といえます。
[賃金がそれなりのとき]
賃金がそれなり=
働く時間や日数を増やせば
それなりにお金が手に入るということになりますね。^_^
賃金が多くなればそれだけ消費が増やせます、
だから
有り余っていた余暇を少し削って労働時間を増やす可能性が高いので
『労働供給は多くなる』といえそうです。
[賃金がかなり高いとき]
賃金が高い=
働く時間や日数を増やせば
かなりお金が手に入るということになりますね。^_^
賃金が多くなればそれだけ消費を増やせます。
休んでいてはかなりもったいない状況ですね。
だから
余暇をさらに削って労働時間を増やす可能性が高いので
『労働供給はさらに多くなる』といえそうです。
[賃金がべらぼうに高いとき]
賃金がべらぼうに高い=働く時間や日数を増やせば
べらぼうにお金が手に入るということになりますね。^_^
では、今までどおり労働供給を多くするかというと、
そういうわけではなさそうです。
というのはですね、
賃金がべらぼうに高いということは
働く日数や時間が少なくともかなりのお金を得ることが出来ます。
つまり、
消費はそれで十分多い状態といえます。
一方、
余暇は今までたくさん削ってかなり少ない状態です。
これ以上余暇を削ってまで働く(消費が増える)ことに
あまり幸せを感じない人が多いと思われます。
(消費も余暇もそれなりにないと、人間の幸せにはならなそうな気がします ^〜^)
なので、
賃金がすでに高い状態であれば
そこから
賃金が上がるとかえって労働供給が少なくなるでしょう。
↑上の4つのパターンをまとめると
図45−1
↑こんな感じグラフになります。
賃金が低いP1 中くらいのP2 高いP3 という目安があるとして、
P1から
P2までは
賃金が増えるほど労働供給も増える(右上がり)
P2を境にして それより賃金が増えると労働供給はかえって減る(左上がり)
ような曲線になっていますね。
このような
『逆くの字型』になるのが労働供給の特徴です。^_^
まあ、これは中級くらいの経済学であれば理論的に導けますし、
現実の統計データなどを見てもおそらく当てはまっているでしょう。^〜^
次回は「モラルハザード」という現象を説明します☆^▽^
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