はい、今回でモデル分析も最後です♪^ー^
[モデルL]
土地を持っている少数の人間と
土地を持っていない多数の人間。
土地を持っている人間は米を60kg
土地を持っていない人間は1人50kgの米を持っている。
人間は
一年間に50kgの米を食べていけば生きてゆける。
土地に米をまくと、一年後にはその十数倍の米ができる。
他人の土地は
無断で使用してはいけません!
さらに、何か
契約がある場合はそれを遵守しないといけません!
↑このモデル、実は
前回の
モデルJの登場人口だけを変えただけで、
本質的には何も変わっていません。^_^:
ある意味これが
資本主義の構造といえるかもしれません。
講義20あたりでも少しお話しましたが、
資本主義の特徴としては
「労働力と生産手段の分離」ということが挙げられます。
労働力=生産における人間の働き
生産手段=生産における人間以外(土地とか機械)の働き
ということですので、今回のモデルの場合
・土地を持たない多数・・・
労働力だけ持っている
・土地を持っている少数・・・
生産手段(土地)と労働力両方を持っている
といえます。
生産には
労働力も生産手段も必要、でも
多数の人間は「土地や機械」なんてのは持ってない、
だから、
他人の生産手段を借りて何かを生産する、
現実社会で言えば
「自営業」以外はほとんどそれに近いでしょうね。^_^
(例:鉄鋼作業員=機械や土地は自分では持っていないので、それがある工場で働かせてもらう)
[モデルM]
土地を持っている少数の人間と
土地を持っていない多数の人間。
土地を持っている人間は米を60kg
土地を持っていない人間は1人50kgの米を持っている。
人間は
一年間に50kgの米を食べていけば生きてゆける。
土地に米をまくと、一年後にはその十数倍の米ができる。
団結や暴動が可能、しかも
他人の土地は
暴力や圧力で奪い取ることが可能で、
なおかつ
契約も暴力や圧力で変更可能。
↑このモデルはここまでのモデルと後半がかなり違い
暴力や圧力で他人の財産(土地)を奪っても良い、
しかも
契約をあとから変更できる、という
なかなか荒っぽい条件になっています。^_^:
これだとですね、もし
労働者が今の賃金や労働強度に不満を持っているなら、
多数派である労働者が一致
団結して
「賃金をもっと上げろ」とか
「えらそうな態度をやめろ」とか
「もっと休ませろ」とか
契約自体を変更させたりも出来ます。^_^
なんせ
労働者は多数ですから、
少数の土地持ちはビビリまくりでしょうね。^○^:
で、これがエスカレートすると
「そもそも土地を少数の人間が所有するのがおかしい、
全部根こそぎ奪ってしまえ!!!」
という
社会主義革命にまで発展するかもしれませんね。^△^:
「暴力や圧力」で何でもできるモデルですから、それは十分可能です。
というかですね、
社会主義を目指す=所有権侵害や暴力や圧力が正当化される
ということです。
(本質的には)
もし
土地とか財産を均等にしようと思えば、
今現在土地や財産を多く所有している人間から
無理やりにでもそれを奪い取って他の人に配分しないといけない
ということになります。
(自発的に同意する人間はいないでしょうから)
でもですね、ここで面白いのは
「配分した後」になると、
今度は他人の土地や財産を奪ってはならない
ということになります。
(均等にしておかないといけないので)
はじめは『暴力・圧力・所有権侵害』を認めておいて
ある時期以降になると突然『暴力・圧力・所有権侵害』を認めなくなる・・・
誰がそれを行うか、とか
その時期がいつなのか、といった点が
全く示されていない状態では
社会主義革命なんてのはいいかげんなものであるいえそうですね。^_^:
とりあえず6回の講義にわたって
モデルA〜Mという13個のモデルを作ってみました。
どのモデルにもそれなりに意味があります。
でもですね、モデルは「作ること」に意味があるのではなく
「そのモデルから何が知りたいか、何を理解しようとしているのか」が大切です。
暇があったら今までのモデル一つ一つを見返して
「何を知ろうとしているのか」を考えてみてくださいな。^〜^
それを踏まえて
『現実社会にはこういう問題がある、こういう問題が起こりそうだ、
だからこういう解決法がある』
などのことを考えられるようになったら一人前でしょう♪
次回はセーフティネットという言葉についてお勉強します☆^▽^
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