講義27. 貨幣の機能

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はい、今回は『貨幣の機能』ということで、

我々が普段使っている貨幣のすごいとこを考えてみましょう♪^ー^

大体どの教科書でも3つくらいにまとめられているので、

今回はそれにならって3大機能として紹介しておきます。^_^


まず第一の機能は『交換手段』という機能です。

漢字にするとちょっと硬い感じがしますが、意味は簡単です。

もし物々交換の世界なら、

@相手が欲しいものと自分が譲ってもいいもの、
A自分が欲しいものと相手が譲ってもいいもの、

という二つが一致していないといけませんね。^_^:

これを『欲望の二重の一致』と言っておきましょう。

私がミカンをやるからお前のりんごをよこせと主張したとしても、

相手が『ミカンなんていらねぇよ』とか、『メロンをよこせ』とか
『りんごなんてもってねぇよ』 といわれたら

その時点で交換は出来ませんね。^_^:

ここで貨幣があるとですね、

無理してミカンを渡さなくても貨幣とりんごを交換すればいいわけで、

相手もその貨幣で他の人からメロンを買えばよく――

という風に、わざわざ「欲望の二重の一致」を満たす相手を探す必要はありません

このように貨幣には物々交換ではなかなか出来なかった

交換を円滑にする働きがあります♪


第二の機能は『価値尺度』という機能です。

たとえば物々交換の場合、

ミカン1個とりんご2個は同じくらいの価値、

メロン1個とミカン12個は同じくらいの価値、

スイカ3個とりんご17個は同じくらいの価値、

消しゴム4個とみかん3個は同じくらいの価値、

ノート4冊とスイカ5個は同じくらいの価値、

さて、ノート1冊とミカンを交換するときミカンはいくつ必要でしょうか?

って言われてもよくわかりませんよね。^_^:(計算がめんどくさすぎ)

こういう時に貨幣があるとですね

ミカンは1個100円、
りんごは1個200円、
メロンは1個1200円
スイカは1個3400円




という風に貨幣を基準にした価値の大きさがわかって、
(↑その財は貨幣何円分か?ということね)

非常〜〜〜に計算が楽になるという利点があります。^○^

このように、貨幣には他の全ての財の価値の尺度になる働きがあります♪


第三の機能は『価値貯蔵』という機能です。

たとえばりんごを1つ持っていたとしましょう。

りんごというのは生ものですから、上手く保存しても

まあ2〜3ヶ月で腐るでしょうね。^_^:

腐ってしまったりんごに食べる価値は無いので、

りんごでは価値が貯蔵できてないことになります。T_T

同様に、何かモノで価値を貯蔵しようとすると

「腐る」「壊れる」「誰も買ってくれなくなるほどすたれる」などなど

いろいろと問題がありそうです。

ここで紙幣や硬貨があるとどうでしょうか???

紙幣や硬貨であれば、腐ることは無いですし壊れるということもなく、

何より「1000円札は1年経っても1000円としてモノと交換できる」という利点があります。

もしモノで貯蔵していたら、物価変動のリスクが高くて

ちょっと怖いですからね。^_^:
(実際、バブル期に土地を買った人は、現在その価値を3分の1以下にまで下げているとか・・・)

まあ、厳密には貨幣もインフレやデフレで実質的な価値は変動してしまいますが、

他の財と比べたら多分一番安全・安定的な価値の保存方法でしょう。^ー^

このように、貨幣には価値を時間をおいて貯蔵できるという働きがあります。


と、ここまで貨幣のすごいとこ・働きを見てきましたが、

ちょっと考えたら不思議なことがあります。

実は貨幣そのものには使用価値がありません

他の財と交換する以外には、

特に何かに使って役にたつものではありませんからね。^_^:

しかもです、

貨幣を作る原価やコストは額面よりもかなり小さいです。(例:1万円札を作るのに1万円もかからない)

にもかかわらず、なぜ1万円が1万円分の価値として通用するのでしょうか???

本来ただの紙キレですよ、1万円札なんて。^−^:

貨幣があると便利だ、というのは前半でわかりましたし、

しかも現在貨幣が普通に使用されていることもわかっています、

でも!!!

なぜ貨幣が貨幣として通用するのか?という問題になると

「みんなそうしているから」といったような

非理論的な答えしか出来ないんですよ。^〜^:

これが貨幣の不思議なところです。。。


次回は公共財というものを見ていきましょう☆^○^


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