はい、今回は
「パレート効率」という経済学用語をお勉強しましょう♪^ー^
※今回はちょっと難しいので、わからなかったら読み飛ばしても良いですよ〜。
日常生活ではまったく耳にしない言葉ですね、パレート効率。^_^:
意味を確認する前にまずこの用語の由来ですが、
パレートというのは経済学者の名前です。
(1848年〜1923年 イタリア)
で、そのパレートが考えた
効率性の概念なので『パレート効率』と呼ぶことにしました。^_^
さて今度は用語の意味ですが
まず辞書的に言うと
『パレート効率』
=
他の人の満足を下げることなく誰かの満足が上がること
というような感じですかね。
たとえばですね、
Aさん・・・りんご10個持っている
Bさん・・・ミカン10個持っている
という状態ですが、ホントは
Aさんはミカンが好き・Bさんはりんごが好き だとしましょう。
ここで
Aさんのりんごと
Bさんのミカンを
お互いに何個かずつ交換すれば
おそらく
どちらの満足感も下げることなく両方の満足感が上がります♪
この場合、この交換は
パレート効率的だといえます。^ー^
よっぽど極端な人でなければ、
このパレート効率的なことは受け入れられやすいです。
「自分は得をする、しかも相手に損をさせてない」
社会的に見てもだいたいの場合は受け入れられそうです。^_^
パレート効率性の意味で改善することを
パレート改善と言います。
たとえばさっきのりんごとミカンの交換の話は
パレート効率的な交換によって、
社会的に
パレート改善した、と表現できます。
さらにさらに、
もはや
これ以上パレート改善できないような状況を
パレート最適といいます。
たとえばですね、
ミカン好きAさん・・・
ミカン5個もっている
同じくミカン好きCさん・・・
ミカン5個もっている
という状態を考えてみてください。
簡略化のためにミカンの数だけで満足度は決まるとしましょう。
もし
Aさんの満足度をさらに上げようと思ったら
Cさんからミカンを強奪するしかありません。T_T
でも
Cさんがもしミカンを強奪されるとCさんの満足度は必ず下がってしまいます!
ということは、この状態は
『他の人の満足を下げることなく誰かの満足が上がること』
という
パレート効率・パレート改善はもはや不可能な状態といえます。
こういう状態を
パレート最適というわけです。^○^
なぜ
『最適』なのか???
それはですね、この状況が
限りある資源を最大限利用している状況だからです!
交換の話だけに限ってみても、まだパレート改善できるような状況というのは、
言ってみれば
「交換の利益がまだ残されている状態」といえます。
これは
『社会的にもっと改善できるはずなのに、まだ改善してない』
ととらえてもいいでしょう。^〜^:
だから、
パレート改善の余地がもはや無いような状態を
パレート最適ということにしたわけです♪^○^
ここで困るのがですね、
パレート改善もパレート最適点も無数に存在することなのです。
(これがちょっとわかりにくい)
・金持ち ・貧乏人 という2人がいて、
ここから
パターン@「金持ちの所得が100倍になって貧乏人の所得がそのまま」
パターンA「金持ちの所得も貧乏人の所得も20倍になる」
パターンB「金持ちの所得は変わらず貧乏人の所得が10000倍になる」
パターンC「金持ちの所得が1円増えて貧乏人の所得も1円増える」
↑上の4パターンは
どれも社会的にパレート改善です。^_^:
一応、
「相手の状態を悪くすること無く自分かお互いの状態が良くなる」
という状況にはなっていますので。
ただ、
その中でどれがいいか?ということは全くわかりません。
そのあたりは価値判断によるので。。。
つまりですね、パレート改善とかパレート最適というのは、
「そうなっていることが望ましい」という指標ですが、
「じゃあその中のどれがいいか?」については全く触れられていないわけですね。^_^:
このあたりで個人個人の「公平観」とか「公正観」の差が大きくあらわれます。
まあでも、
パレート最適というのは
資源の最適な利用という観点からは
多分
一番マトモで理論的な考え方です。なので
結果的にどういうことになるにしろ
とりあえずパレート最適な状態を満たしていることは望ましいでしょう。^○^
次回は「貨幣の機能」というものを見ていきます☆^▽^
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