講義10. トレードオフ

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はい、今回は「トレードオフ」という経済学専門用語をお勉強します♪^ー^

その前に、前回の講義でお話した『機会費用』という用語が

今回の話の参考になるので、良く覚えていない人は

事前に復習しておきましょう。

あと、今回の話は

「だからなんなんだ?」という終わり方になりますが、

まあ気にせずいきましょう。^〜^:(後々他の講義で役にたつことなので)


まず辞書的な意味を確認しておくと、

『トレードオフ(trade-off)』とは

一つの財をもっと多く手に入れるために、

諦めなければならない他の財の(総)量」


または

何か一つ目的を達成するために

諦めなければならない他の目標(の総量)」


のことです。(機会費用と似てますね ^〜^)

例としては前回の講義でも紹介した

一時間起きていると、一時間寝ることを諦めなければならない

とか、他にも

アメが1個20円ガムが1個40円のとき、
ガムを1個余計に買おうと思えば、アメを2個諦めないといけない

というような状況が考えられます。

ガムを余計に1個買うと40円支出が増えるわけですから、

当然アメを買う分を40円分(つまり2個)諦めなければならないわけです。^_^


↑これらの例は基本的に「個人」を想像していました。

・起きてる時間と寝る時間のトレードオフ は個人の時間制約が、

・アメとガムを買う量のトレードオフ は個人の予算制約が

あることをそれぞれ表しています。

個人にとって一日は24時間、つかえるお金の上限は決まっていますね。^○^:

で、1時間何かすれば1時間諦める、2時間すれば2時間諦める―――

1個買えば2個諦める、3個買えば6個諦める―――

というように、諦めなければならないものは比例的に増えていきますね。


今日のポイントはここから!`△´

今度は個人ではなく社会について考えてみます。

社会全体にとって生産できる財の量は限られています。

単純化のために、とりあえずこの社会では『米と小麦』だけ作っているとしましょう。

まあ、なんとなくこれもトレードオフの関係というのはわかりますね、

米を増産しようと思えば小麦を作る量を減らさないといけなさそうだし、

小麦を増産しようと思えば米を減らさないといけなさそうだし、

とりあえずトレードオフの関係は成り立っているでしょう。^▽^

でも、さっきの個人のトレードオフとは若干違う点があります。

それは『諦めなければならないものは、比例的ではなさそうということです。


※わかりにくかったらここからは読み飛ばしてくださいな♪

@全く米を作らず小麦だけ作っている状況の場合

もし米を1トン増産しようと思えば、小麦生産に使っている労働力・機械などを

米生産にまわすわけですが、このとき必要な労働力などの量は

少なくて済むことが多いです。

なぜかというとですね、まだ米を全く作ってない状態

1トン米を増産する程度でしたら労働者少人数と機械が少しあるだけでも

除草とか苗を植えるとか、そういう作業が楽に出来るからです。(お互い邪魔せずに)

それに対して

A米をすでに大量に作ってる場合

もし米を増産しようと思えば、必要な労働力などはかなり多くになりそうです。

今の時点で多数の労働者と大量の機械があるわけですから、

米生産が上手い人はすでに米生産に引き抜かれているでしょう。

もしここからさらに生産を1トン増やそうと思えば、

さらに労働者や機械を増やさないといけませんが

当然それは『本来米生産にはそれほど向いてない人間・機械』

なる可能性が高いです。^〜^:

なので、たった1トン米を増産するだけでも

それなりに多く労働者・機械を増やさなければならないでしょう。

↑@とAを比べてわかるとおり、

同じ1トン米を増産するにしても、

それに必要な(小麦生産から引き抜いてくる)労働者・機械の量が違う
ということがわかります。

そうなると当然諦める小麦の量も違ってきますね。^_^


長々と説明してきましたが、とりあえず今回は

トレードオフという言葉の意味さえ覚えておけば良いです♪


次回は資源の有効利用について考えていきましょう☆^▽^


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